梅を食べるとその日一日は災いから身を守ることができるという意味で梅干しを食べることをすすめていることわざです。梅干しはとてもすっぱく、酸味の強い食品ですが、この酸味のもとになっているのはクエン酸をはじめとする有機酸です。疲労回復に役に立ち、消化をよくする働きをしています。
また、アルカリ性食品の代表であることから血液をアルカリ性にし、体の毒をとりのぞきます。梅干しは、昔から大変重んじられてきた健康を守るための常備品だったわけです。
毎朝必ず梅干しを食べて出かける人は、今の時代はだいぶ少なくなっているのではないでしょうか。しかし、おにぎりの真ん中に入っているのは、いつの時代も変わることなく梅干しですね。
梅干しには腐るのを防いだり、他の食品の気になる臭みをとる効能があります。梅干しのおにぎりはほかの具のものより長持ちしますし、魚の生臭さなどは梅干しをつけ加えることで気にならなくなります。梅干しは、ほかの食品の守り役でもあるわけです。
昔の人は、「医者を殺すにや刃物はいらぬ、朝昼晩に梅を食え」といったほどで梅干しを見直してみる必要があると思います。とくに夏の暑いときは、暑気よけの薬とさえいわれています。